2004年11月23日火曜日

ローバー、さようなら! 長い間ありがとう、大好きだったよ



英国で唯一残っていた量産車メーカー名門ローバーが中国企業の傘下に入ることとなった(ここ)。奇しくも今日、この十年愛用していた散人のローバー・カブリオレが家を去っていった。ちょっと感傷的になった。

ローバーの歴史は英国における「南北問題」の歴史でもある。だいたいいい車は昔は全部英国で作られたものだったが、自動車メーカーは軒並み駄目になってしまった。ローバーにしてもホンダとの提携に活路を見いだそうとしたが、結局BMWに買収され、そのBMWからも見捨てられ、無手勝流で最後の踏ん張りを見せたが、ついに息が切れてしまった。英国ポンドが高すぎるためだ。

ポンドが高いのは、その方がシティー(金融業界)の利益に沿っているからだ。戦後英国の経済史は南部のシティー(ロンドン)の金融業と北部の製造業の利害対立の歴史でもある。産業界は安いポンドを求めたが、シティーは高いポンドを一貫して指向。結局英国政府はシティー(南部)を選び製造業(北部)を見捨てたのである。

散人のカブリオレはローバーがホンダと提携していた時代に設計製造された逸品である。エンジンなどの主要部分はホンダが製造し、内装トップなどは英国で仕上げた分業製作。デザインとコンセプトは日英共同開発であるコンチェルトという車がベースとなったと聞いている(この車は日本ではまったく売れなかったが徳大寺氏は高く評価していた)。パワーがあるホンダのエンジンは信頼性があり、何と言っても内装の英国調がとてもよかった。どんなに気分が落ち込んだときも電動トップを下ろして外気と一体になって走るといっぺんに元気になったものだ。

今回これを手放すことにしたのは(息子にやる)、散人の年齢のおかげ。ホイールベースの短いローバーでは長距離がどうしても疲れるようになってしまったからだ。寄る年波には勝てない。英国ローバーが元気の良い中国企業の傘下に入るように、散人のローバーも若者に面倒見てもらった方がよいのであろうと思う。

2004年11月15日月曜日

日経:眠る輸入米の行方……農水省がやっているこの税金の無駄使い



讃岐うどん用の小麦はオーストラリア産小麦の方が品質がいいという話は既に書いた(ここ)。 お米はどうなんだろう。海外で食べたカリフォルニア米はなかなかのものだったし、最近は日本市場用に品種改良され、一度食べたら日本の標準米なんか食べら れないという話も聞く。食べ比べてみたいのだが、どこにも売っていない。なぜだ。今朝の日経新聞にそのからくりが書いてあった。

以下要点:
  1. 国内の流通するコメのうち、最大の産地は、新潟でも北海道でもない。海外だ。量的に北海道や新潟をはるかにしのぐ。ウルグアイラウンド合意に基づきミニマムアクセスとして年間77万トン輸入されているからだ。
  2. でも主食用にはほとんどで回らない。国内農家への影響を抑えるためだ。
  3. 主食用は売買同時入札方式で輸入されるが(この仕組みの説明は省く)、農水省は非公表の「予定価格」を決めており、この予定価格が「国産米に配慮 して高く設定されている」というのが関係者の見方。だから「はじめから勝負にならない」ので輸入米は輸入されても売れ残ってしまう。
  4. 売れ残った輸入米は倉庫で保管する。最後には援助用として輸出する。
  5. 輸入米の費用は食糧管理特別会計から出す。買い入れ額は350億円(2002年度)、在庫管理だけで年間100億円以上かかる。輸出にかかる経費も最近6年間で514億円の税金を投入。
  6. 何とか有効に輸入米を使えないか加工用に検討されているが、一番の需要家清酒メーカーは「輸入米でも良い酒が出来ることは承知しているが、消費者 イメージが大切」と慎重。また某清酒メーカーの社長は「外国産米を使って目立った動きをすると地元の反発が怖い」と漏らす。実際、外国産米を使ったメー カーの酒が農家や酒販店の反発を買い、不買運動に発展した例があるという。
  7. こうして各地の倉庫は輸入米で埋め尽くされて行く。

やっぱり日本の農業と農政が日本経済のガンだな。

Posted: Mon - November 15, 2004 at 11:00 AM   Letter from Yochomachi   農業問題  Previous   Next   Comments (17)