2009年10月14日水曜日

10/14 Today 鉄道の日:リニア新幹線なんかより大都市圏鉄道の標準軌化(改軌)の方が先じゃないか?

国土交通省のHPに因れば、今日は「鉄道利用者とのふれあいを持ち、これからの“愛される鉄道”を共に考える」日とのこと。下々の国民にも発言を許してやろうという目線の高い文章だが、折角の機会だからおいらも申し述べる。

国土交通省のページ:
10月14日は鉄道の日: "明治5年(1872年)10月14日に新橋~横浜間が開通した日本の鉄道は、国の発展に欠かせない基幹産業として、また最も身近な公共交通機関として、高速化・定時化・大量化・安全化に取り組み、経済活動の要、生活の足として、確かな基盤を築いてきたんだ。

このことを記念して、平成6年より10月14日を「鉄道の日」と定め、JR、民鉄等の鉄道事業者とその関係者が一堂に会し、鉄道の発展を祝うとともに、鉄道が国民に広く愛され、その役割について国民の関心が高まることを願って、多彩な行事を行うことにより、鉄道利用者とのふれあいを持ち、これからの“愛される鉄道”を共に考え、より一層の発展に寄与してるんだよ。"

JRの大プロジェクトといえばリニア新幹線。でも飛行機との勝ち目のない競争にバカなお金を使うよりもっと大事なことがある。ニッポンも、そろそろ世界でも例がすくない「植民地的な」狭軌鉄道から卒業し、線路の幅の広軌化(標準軌化)する時に来ているのではないか。せめて大都市圏だけでも早くやるべきだ。そうすれば台風が来たぐらいで首都圏JRが機能停止に陥ることはなくなる。車体の幅は同じでいいのだから新たな用地買収をする必要もない。リニアなんかよりよほど国民のためになるだろう。

日本での狭軌と広軌を巡る論争と改革の失敗については、ここが参考になる:
日本の改軌論争 - Wikipedia: "日本の改軌論争(にほんのかいきろんそう)においては、発祥時に1067mm軌間(狭軌)を採用した日本の国有鉄道(国鉄)が、1435mmの標準軌へ軌間を変更しようとした運動のことを記す。

日本の改軌論争は公共サービスの経済学において、国家的な政策と日々進歩する技術の両面が複雑に絡み論争を引き起こした最初の事例であり、ずっと後に至っても交通、通信、放送の分野において同様の論争が起こる度に「改軌の轍は踏まぬよう」という言葉が交わされている。"


これを考えさせられた契機は先日の台風18号。首都圏のほとんどの私鉄は運行しているのにJRだけが全面的に止まってしまった。風が吹くと止めることになっているらしい。それはJRが狭軌である以上仕方がないことらしいが、非常時にこそ公共交通機関の正常運行が求められるのに困ったことである。

この件については、小生ブログのコメント欄で詳しく説明してくれた人がいた。感謝する:
Letter from Yochomachi: なぞなぞ(JR系):どうして台風でJRだけが「運休」や「運転見合わせ」が多いのでしょうか?:”匿名 さんのコメント...
報道管制が引かれているようでマスコミは取り上げませんが、JR(旧国鉄)の線路幅は、狭軌と呼ばれる規格で線路幅が1067ミリです。
私鉄や一部の地下鉄は国際標準の広軌と呼ばれる規格で線路幅が1435ミリです。
JRでは新幹線だけが広軌の1435ミリです。
素人でも解るとおり、車輪の幅が約1mと1.4mでは安定性が全く異なります。
JRの狭軌は、軽自動車の車輪に大型バスを乗せているようなもので、風やカーブで転倒しやすい方式です。
今回の台風18号によるJRの大規模運休は、単に強風の影響ではなく、JRが狭軌方式を採用しているのが本当の理由です。
過去の鉄道事故でも、風やカーブで脱線転覆したのはJR(旧国鉄)が圧倒的に多いです。広軌方式の私鉄は転覆しません。
狭軌は、昔、植民地などに低コストで鉄道を敷設するために採用された簡易な鉄道規格です。
経済大国が、国土の大部分を狭軌方式の鉄道を張り巡らした例は日本以外にありません。
狭軌方式の鉄道で時速80Km以上は危険であるという研究結果を旧JRの鉄道研究所が発表しています。
JR福知山線事故は、広軌方式を採用して、新幹線と同じ性能と安全性を持つ関西の私鉄に、JR西日本が貧弱な狭軌方式の列車で速度競争を挑んだのが原因です。
残念ながら、この事実は、事故報告書でもマスコミ報道でも一切触れられていません。
時速80Km前後で走るJRの通勤電車、特急電車は、常に走る棺桶であることを国民は知る必要があります。
鉄道を利用するときは、広軌方式を採用している私鉄や地下鉄に乗りましょう。”

なぜ広軌に出来ないのだろうか。今さら広軌に変更すれば天文学的なお金がかかるというのは、どうも信用できない。レールをずらして、電車の下に取り付ける台車(車軸と車輪を組み合わせたもの)だけ取り替えれば済む話だ。車体の幅は広げなくても同じでいいのだから用地もホームもトンネルも今ののままで使えるはず。

きっと「JRは全国一律に同じ仕様でなければいけない」という「みんな一緒に」精神が問題を複雑化させているのだろう。巨大な通勤客輸送を必要とする大都市圏だけではじめればいい。JRは「安全安全」を言うのなら、風が吹いたらお休みというのではなく、改軌による抜本的な安全策を講じるべきだ。

12 件のコメント:

Citizen さんのコメント...

大正時代にイナカモン(原敬・政友会)のせいで改軌に失敗した結果、
ローカル線の建設が優先され、
今でも大都市圏をはじめ幹線は狭軌のままです。

しかも、イナカモンは今になって地方に標準軌の整備新幹線をひけと要求しています。
採算(建設費の回収)が取れないというのに困ったものです。

e6600 さんのコメント...

長文投稿を失礼いたします。
不躾で申し訳ありませんが、以下の点について、ご回答・コメントの方をいただければ幸いです。

・"飛行機との勝ち目のない競争にバカなお金を使うよりもっと大事なことがある"と仰っていますが、どこがどう勝ち目がないのでしょうか。現段階のリニア計画は東京-名古屋-新大阪にのみ焦点を絞っているはずです。新幹線開業から列車増発に伴って航空路線の東京-名古屋便が無くなったと耳にしております。更に現段階で大阪-東京は航空路線よりも新幹線の方が多くのシェアを握っております。

・国内で、JRにおける狭軌から標準軌への改軌例は3例程度ありますが、いずれも日進2km程度であって、山手線で行ったとすると、改軌そのものに約18日加えて信号配線工事など諸設備の工事・試運転もあることから、少なくとも半月から一月は止まることになります。大規模工事ですから施工費も相当額に昇ると考えられます。ところでJRに限らずラッシュ時には時間平均乗車率が200%弱という路線が都心部には多く存在しており、各々が連携を取っている現状でこの数字ですから、改軌工事に伴って更に混雑は加速することは想像に難くありません。また、その路線でしか行けないような場所の場合、代替輸送(バスなど)が考えられますが、一列車辺りでは到底バスでまかなえるような乗客数ではなく、都心の交通機関が麻痺してしまいます。(なお先に挙げた例ではバス代行と並行路線における振り替え輸送を実施したようです)
それだけでなく、JRの営業線(旅客だけで約2万km)全てを改軌し終わるには単純計算で一万日かかることになりますし、冒頭で仰っているように主要路線を改軌するとしても検査・修繕や貨物を初めとした長距離列車の存在がありますので、これらに対して影響を最小限にすることはたやすいモノではありません。
これらのコスト(主にはお金)は、"天文学的"と評して差し支えないと考えられます。

・軌間が広がることで台車の幅とふれが変化します。従って車体にぶら下げている機器類の配置等も問題になります。更に、急な曲線における通過性の影響も安全に対しては非常に重要です。従って台車だけ変更すれば良いという訳でも、用地もホームもトンネルも今のままで必ずしも使える訳ではなく、それらの検討にもある期間が必要になるのではないでしょうか。更に検討を加えた後対策を施工するにも、特に車両側では、非常に短期間で行う必要がありますから、物資としても施工するにしても単純には行きません。

・コメント欄の内容に関してお伺いするのは適当ではないと存じますが、お話しの軸として据えられているようですのであえてお伺いしたいと思います。
"狭軌方式の鉄道で時速80Km以上は危険であるという研究結果を旧JRの鉄道研究所が発表しています。"と"JR福知山線事故は、広軌方式を採用して、新幹線と同じ性能と安全性を持つ関西の私鉄に、JR西日本が貧弱な狭軌方式の列車で速度競争を挑んだのが原因"と言う点に関して具体的にどこにあるのか、と軌間と車両の性能・安全性において転倒に対する安定性以外で関連があるのかどうかお教えください。
以上大まかに4点です。

少なくとも、貴方が仰っているように楽ですぐ片付くような話ではなく、大都市圏だけとしても相当な混乱・停滞が予見されます。決してJRは頭が固く、利益至上主義のみでこの問題を怠っているわけではありません。現に貴方が引き合いに出されている改軌の項においても大正期以降の改軌論は、新幹線とミニ新幹線程度であります。

念のためにお伺いしますが、現段階でJRを初め鉄道各社がどのような安全対策をとり、それが妥当かどうか検討されていらっしゃらないのでしょうか。そうであるならばあたかもJRが一切の対策無しに"危険な狭軌で高速運転をしている"ような書き方をするのは妥当ではないと存じます。

失礼いたしました。

あきひこ さんのコメント...

お説に 大賛成です (^_^)

(さんこう)
京急 110周年! (アハ 222) http://d.hatena.ne.jp/iwase_akihiko/20080227/1218554789
フリーゲージトレイン、新八代駅(しんやつしろえき)で 走行試験 http://d.hatena.ne.jp/iwase_akihiko/20090616/1245153746

せっかく たかい 技術が ありながら、イギリスの おしつけた 狭軌の せいで 低速運行を しいられとる 現状は はがゆいです。それと、標準軌なのに 高速運行を めざさん 近鉄などの 私鉄にも 不満が ありますが・・・。

これだけ 改軌が すすんで おらんのなら、より 高速運行が 可能に なる よう、1435ミリよりも ひろい 軌間に するのも てかと おもいます。

余丁町散人 さんのコメント...

ヒコーキとの競合。航空機に対する差別的課税(燃料や空港税など)を止めれば飛行機の方が新幹線より圧倒的に安いと理解してます。

改軌工事。夜間にやれば問題ないのでは。新宿南口の大がかりな工事も鉄道の運休を妨げずに進行してます。

技術的問題。専門家は「やれない」という理屈を並べるのがいつものことだけれど得意。南北戦争の時、北軍がした鉄道の破壊(レールをはがして焼いてコルク抜きのようにねじ曲げた)を一夜にして復旧した南軍工兵部隊の活躍を想起すべき。やろうと思えば出来るのです。

でも基本的にJRの問題は技術的な問題と言うより「事なかれ主義」だと思ってます。仕事をして叱られるより仕事をしない方がいいという根性が染みついてしまったのです。

e6600 さんのコメント...

ご回答ありがとうございました。簡潔にお答えいただいたのと、あまり長々とお邪魔するのは本意ではございませんので、特に反論したい数点だけ記させていただいて終わりたいと思います。

>競合
つまり"差別的課税"がある現状では、新幹線よりも勝ち目はないと見ていらっしゃるのですね。金銭的コストにおいては。
では、金銭的コスト以外にもリニアの"勝ち目"を引き合いに出したいと思います。先頃発表された報道ではリニアが大阪まで開業した場合、最短で約67分で東京まで結べるだろうとなっておりました(運賃はほぼ同じとするようです)。これは羽田-伊丹や羽田-関空の実フライト時間とそう大きな差はありません。これをして"勝ち目がない"とするのであれば、やはり疑問を呈せざるを得ません。

>改軌工事
夜間にしたところで変わりません。なぜなら走るべき線路が中途半端に改軌されているので走れる電車がないからです。改軌工事の写真をご覧になられたことはないのでしょうか。仮に新宿南口における線路の付け替えと同じように工事を行おうとするなら、"用地もホームもトンネルも今ののままで使え"ません。全く同じものをすぐ隣に施工しなければならないのです。

>技術的問題
誰も(少なくとも私は)"できない""やれない"とは言っていないことをおわかりいただけますでしょうか。貴方が容易だと言っていることに対して、そうではなく難しいと言っているのです。いみじくも貴方が仰っているように"やろうと思えば出来"ます。しかし、難しいのであれば、相応の検討は必要となるだろう、と。そして、それは金銭的時間的コストとなって跳ね返ってくるでしょう。

>事なかれ主義
国鉄気質・役人根性という点なのでしょうが、すべてそうであるがごとく仰っているのは疑問がございます。

以上の通りです。

余丁町散人 さんのコメント...

どうも、でも一点だけ。時間的にリニア新幹線は飛行機と変わらない、だから競争できるとおっしゃいますが、飛行機の「路線」はただです。一方リニア新幹線の建設には直線でも8兆円以上のお金がかかり、長野県の言うとおりにすればさらに一兆円余分に掛かります。路線の維持費も大変なものでしょう。経済性の亡者であるアメリカでも飛行機が一番安い輸送手段となってます。飛行機はさらにフレキシブル。「悔しかったら新幹線でソウルまで行ってみろ」とJALの社長が言ってましたが、その点に関してはまったく同感。人口がどんどん減り人口所在地自体がどんどん流動化する今後の日本に於いて、出発地と到着地を固定した大量輸送手段への巨大設備投資は時代の流れに逆行していると思います。

きりん さんのコメント...

JR東だけ良く停まるのは羽越線の強風による事故に過剰反応して安全基準を引き下げすぎたのが原因である。

ってのが定説となりつつあるっポイですよ。

実際昔は今回ぐらいの台風ならJRも動いていた気がしますし。

ちなみにJRと同じ狭軌の東武・小田急・西武あたりはJR東が停まっていても動いていたりしますし。

ま、違うイミでJRの事なかれ主義なのだと理解しています。

余丁町散人 さんのコメント...

事故があればすぐ「安全基準」とやらを引き下げて、自分たちが責任を回避しようにする。それこそわたしが「事なかれ主義」といったものです。ニッポンでは「安全安全」さえお経のように唱えておれば、一番「自分たち」が安全なのです。学校でも役所でも、インフルエンザが流行れば閉校・閉鎖にさえしておればいい。お仕事もしなくてもいいから、一番ラクチン。独占体制だからお客は逃げ場がないので余所には行かない。

余丁町散人 さんのコメント...

それにしても、ニッポン人は鉄道(汽車ぽっぽ)が好きですね。このエントリーにだけアクセスが集中している。なんでだろう? おいらはちょっと乗るだけで何千円とか何万円とか、べらぼうな料金をぼったくられるJRに乗ること自体が不当だと感じるので、出来るクルマで移動するんだけれど、JRはニッポンの郷愁なのかな〜。

都市住民がぼったくられたお金は、新たな「整備新幹線」や「リニア新幹線」の建設に回される。もうごめん。

e6600 さんのコメント...

終わりにしたと申し上げておきながらコメント差し上げることをお許しください。
念のため、貴方のコメントを拝見している旨、およびそのコメントに対して種々の反論があることだけどうしても表明させて頂きたく思い、コメントさせて頂きました。
失礼いたしました。

素適日記 さんのコメント...

4線式(内側に2本のレールは狭軌、外側の2本のレールは標準軌)で、当面は、狭軌も標準軌も走れるようにしたらいいのでは。中心もずれないし。

おおのこうじ さんのコメント...

私も広軌化希望してます。
あまりそういうページ見ませんが。
しかも、かなりの広軌3000mmゲージで、今のリニアの予定してるところに。
非現実的でしょうねw
ナチスが3000mmゲージを作るという発想があったそうでう。